
たんぱく質は髪の毛や骨格、筋肉、内臓やホルモンなどをつくっています。さらに、からだを動かすためのエネルギーでもあります。老化防止や、考える力、美容など、たんぱく質はたくさんの役割がありますが、不足しがちでもあります。
不足しがちなたんぱく質

たんぱく質は、身体のなかでアミノ酸に分解されます。そして身体を構成するのですが、毎日代謝していくため、日々補給しなければなりません。たんぱく質は、毎日体重1㎏あたり約1㎏は必要といわれています。
たんぱく質をすべて食事から補うのは大変

しかし、全てのたんぱく質を食事からとるのはとても難しいことです。なぜなら、肉類には脂肪分が非常に多いですし、さらに、たんぱく質は人によって消化不良や腹痛を起こしやすくなるためです。
高齢者や胃腸の弱い人では悪玉菌が増えすぎることも

高齢者などでは消化酵素が足りないために、たんぱく質を消化しきれないことがあります。たんぱく質は大腸で悪玉菌のえさとなり、便秘やガスで悩まされるようになります。そのような場合、たんぱく質ではなく、アミノ酸をとるようにすると消化しやすくなります。
たんぱく質のさまざまなはたらき
コラーゲンをつくる

コラーゲンは肌の若返りや、骨・歯、関節を強くするはたらきがあります。コラーゲンは、たんぱく質とビタミンC、鉄によってつくられるため、いっしょに摂るようにしましょう。
全身の老化防止
たんぱく質は全身の細胞を活性化します。ビタミンC、Eといっしょに摂ることで老化防止の効果が得られやすくなります。
脳細胞の衰えを防ぐ

たんぱく質は、脳の細胞が破壊されることを防ぎます。さらに、脳神経同士をつなぐ役割をもつ物質もたんぱく質からつくられます。そのため、うつ症状などの精神疾患の改善にも役立ちます。
肝臓のエネルギー源
たんぱく質は肝機能をたすける物質であり、エネルギーや酵素としてはたらきます。肝臓の代謝をたすけ、有害物質を解毒します。
貧血や冷えの改善をする

ヘモグロビンは、たんぱく質と鉄が結合したものです。ヘモグロビンが少ないと貧血になり、からだが冷えやすくなります。ヘモグロビンが増えると、からだ中に酸素が運ばれるために冷え性の改善になります。
免疫力を高める

たんぱく質がビタミンCと結びつくと、体内に抗体が増えます。抗体はウイルスや細菌に抵抗するため、風邪やインフルエンザなどの予防に役立ちます。
ホルモンバランスを整える
ホルモンもたんぱく質からつくられます。女性ホルモンのバランスが崩れやすい時期にたんぱく質をじゅうぶんに摂るようにします。
たんぱく質が不足すると

ダイエットや激しい運動、病気などでたんぱく質が不足すると、虚弱、老化、心理的ストレス、免疫力の低下、傷や病気が治りづらくなるなどの症状があらわれます。
運動時や疲労回復のためにたんぱく質を多くとる

激しい運動やをするときや、体力が消耗しているとき、さらに栄養が摂れずに虚弱なときは、いつもより多くのたんぱく質を摂るようにします。
胃腸が弱い人の場合では、消化しやすいように少しずつ、毎回の食事で摂るようにします。
たんぱく質を食事から摂りづらい場合は、サプリメントやアミノ酸ゼリーなどからたんぱく質をとるように工夫します。